有線で視聴できるケーブルテレビ
ケーブルテレビ(CATV)会社が提供するのは、光やケーブルといった有線回線を利用してテレビの信号を家庭まで届けるサービス。
利用者は、そのサービスを利用してインターネットや電話のサービスも受けることができる。
通常テレビ番組を視聴する際、地上波、BSやCSのいずれもアンテナを設置して電波を受信する。しかしケーブルテレビでは、これらテレビ番組の信号をケーブルで受信する為、アンテナ設置は不要となる。
ケーブルテレビの仕組み
テレビ番組の信号を有線で送るケーブルテレビの仕組みは、まず、ケーブルテレビ会社が特定の場所に設置した大型の専用アンテナを用いて地上波やBS/CS放送の電波を受信する。そうして受信したテレビ信号を、光ケーブルや同軸ケーブルを使って各家庭に送っている。
アンテナを使わない為、アンテナで電波を受信する時のように電波障害を受けることなく、安定した映像でテレビを視聴できる。
ケーブルテレビが始まったきっかけ
BSやCSは、衛星からの電波である為に高い位置からの電波となり、方向さえ合えばうまく受信できる。しかし地上波は、地上からの電波であり低い位置からの電波である。それゆえに障害物が原因で電波が届きにくい場所が出てくる。
そこで、有線でテレビ信号を送ってしまおうと始まったのがケーブルテレビ。
ケーブルテレビ会社が提供するインタネット回線
テレビを視聴する為に家庭に引き込んだテレビ放送向け同軸ケーブルを用いた、インターネットにおけるデータ通信を可能としたサービスも、ケーブル会社では提供している。
回線のほとんどが、光回線に似た、光ファイバーと同軸ケーブルを組み合わせた光ハイブリット形式のもの。通信速度は、通常の光回線よりやや劣るものの、ADSLよりは安定した高速なインターネット通信を可能としている。
数家庭で回線を共有していると、混雑時に通信速度が低下する。また、ノイズを拾いやすい回線であり、その為にインターネットに繋がらないということもある。
同軸ケーブルは、正式名称を高周波同軸ケーブルと呼ぶように、高周波信号を効率良く負荷側に伝送する目的で利用されている。
通信速度は選択するプランによって異なる。大量のデータ通信を必要とする動画では、この影響を受けやすいだろう。
ケーブルテレビ会社はプロバイダも兼ねている
本来は、光やADSLといった回線の引き込みに加え、インターネット接続を利用する為にプロバイダへの加入が必要。
しかしケーブルテレビでは、プロバイダも兼ねている為、新たなプロバイダ加入が不要(よってプロバイダ料金も不要)である。ケーブルテレビでの回線契約と同時にプロバイダ契約が完了する。