「由布院」と「湯布院」どっちが正しい?
温泉地として有名な、九州大分県にある町「ゆふいん」だが、結論から言うと「由布院」と「湯布院」どっちも正しい。どちらで書いても間違いではない。
ゆふいんにある温泉宿や土産屋の看板を見ても、「由布院」と書いているお店もあれば「湯布院」と書いているお店もある。また、ゆふいんを紹介する温泉雑誌でも「由」と「湯」、どちらの漢字も見かける。
この2つの違いは何か。実は、地元の人達の間では常識の、「由」と「湯」の明確な違いがあった。
「由布院」から「湯布院」に変わった
この地に「ゆふいん」と名付けられたのは奈良時代だと言われている。
当時この地域には楮という木が沢山生えていた。ここでは、楮の皮から採れる繊維を使った布作りが盛んに行われるようになった。
そのことから、物事の始まりを意味する「由」という字に「布」が付き、また、米の保管に使う「院」という大きな蔵も多く建っていたことから「由布院」と名付けられた。
昭和30年、この「由布院町」と隣の「湯平村」が合併し、新しい町名をどうするかとなり、「湯布院町」となった。
つまり、元々の地名が「由布院」、新しい地名が「湯布院」である。
元は「湯平村」であった所では「湯布院」、そうでない所では「由布院」が使われたりもするようだ。