LTEとは次世代高速携帯通信規格
LTEとは携帯電話通信規格の一つで、第3世代携帯の通信規格(3G)を更に高速化させたものである。
3Gの「長期的な進化」(Long Term Evolution)形であり、4Gへのスムーズな移行を目指すもの。その為一般的には「3.9G」と呼ばれるが、「4G」と呼ぶことも公式に認められている。
LTEの特徴
- 高速
- 大容量
- 低遅延
接続(待ち受けから通信状態への遷移)や伝達(データの受け渡し)に、以前の企画に比べ遅延を低減する技術が盛り込まれている。ダウンロードやアップロードの速度が速く、通信できる端末の数も増え、ネットワークにアクセスした際のレスポンスが良い。
LTE通信に必要なもの
- LTE対応モバイルルータ
- LTE対応モバイルルータをLTEのネットワークに接続し、スマートフォンやPCなどの端末とWiFiで接続する。
- LTE対応モバイル端末
- LTE通信に対応したスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末は、直接LTEのネットワークと接続できる。
- 搭載されているテザリング機能(機能の有無は機種による)により、モバイル端末自体をモバイルルータとして使用することが可能。
LTEと周波数の関係
携帯電話やタブレットなどの無線通信端末は、電波の特定の周波数を使って通信している。
周波数を表す数値が高ければ高いほど光に特性が近くなる。障害物に当たると光は途切れてしまうように、電波も、周波数が高くなると建物などの陰に回り込みにくくなる。
逆に、周波数が低いほど屋内にも浸透しやすい。ソフトバンクが「800MHz帯」を「プラチナバンド」と呼ぶのはその為で、少ない基地局で広い範囲をカバーする、費用対効果の高い設備投資が可能となる。
800〜900MHz帯などの低い周波数は、都市部などでは電波が飛びすぎてしまう。結果、1つの基地局に通信が集中してしまえば品質の低下に繋がる。どの周波数も一長一短である。
周波数によって電波の飛び方が違うということは、受信しやすいエリアも違ってくる。また、端末によって対応周波数が異なる。こうなると、LTEで通信できる場所も、端末によって変わってくることになる。
3Gと4GとLTE
いずれも移動通信の規格を指す。3Gや4Gの「G」は「Generation(世代)」を意味し、モバイル通信方式の世代を表している。つまり「3G」は第3世代、「4G」は第4世代をいう。そして世代が進むにつれてモバイル通信が高速で安定したものになってきた。
音声をアナログ電波で送信する第1世代の1Gから始まり、その後デジタル方式での、メールやインターネットの接続に対応した第2世代の2Gが普及。そして現代の3G、4Gに及ぶ。
国内大手の携帯3キャリアを例にあげると
- 3G規格
- NTTドコモ
- FOMA
- au
- CDMA1X WIN
- ソフトバンク
- SoftSank3G
- 4G(LTE)規格
- NTTドコモ
- Xi(クロッシィ)
- au
- 4G LTE
- ソフトバンク
- 4G LTE・4G
NTTドコモの「Xi」やソフトバンクモバイルの「SoftBank 4G LTE」など、国内の大手携帯電話キャリアでは、独自の名称でLTE対応のサービスを提供している。
「長期的な進化」を意味する「Long Term Evolution」を略したLTEは、元は3Gが4Gに発展するまでの橋渡し的な通信規格だった。よってかつては「Super 3G」や「3.9G」とも呼ばれていた。後に、3Gの発展規格を「4G」と呼ぶことが許され、「仮の4G」とも言えるLTEが4Gと同じ意味で使われるようになった。
WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)という通信規格
マイクロ波を利用した世界標準の無線通信技術規格の一つ。
人口希薄地帯を始め、LTEやADSLなどの高速通信回線の利用が困難な地域でも、高速通信を可能にする為に開発・提供された。WiMAXも3.9Gに相当する通信規格である。
利用する為には専用の機器が必要。
通信速度制限の有無
主なキャリアにおけるLTE通信では、その月のデータ通信量が一定を超えると通信速度が大幅に規制されるが、WiMAXでは通信速度の制限を受けない。