PHPを書く時の基本
PHPを書くにあたって、知っておくべき基本的なことをここにまとめます。
PHPを直接HTMLファイルに書く
PHPはHTMLファイルに直接記述することができます。ウェブページはHTMLでマークアップしますが、その中にPHPコードを埋め込むイメージです。
PHPコードをHTMLファイルに直接記述する時、どこからどこまでがPHPのブロックなのかがわかるように、PHPコードのブロックを示す為の開始タグと終了タグがあります。開始タグが <?php、終了タグが ?> で、これらの中にPHPのコードを書きます。
<?php echo "こんにちは"; ?>
echo は出力を命令するキーワードで、ブラウザに「こんにちは」と表示させる処理になっています。HTMLファイルの一部として「こんにちは」と表示されます。
1行で書いてしまうよりも、コードの見通しを良くする為に、次のように改行を入れて書くのが一般的です。上のように1行で書いた場合も、次のように改行を入れた場合も同じ表示結果になります。
<?php
echo "こんにちは";
?>
ファイルの拡張子は .php にする
PHPをHTMLに埋め込んだ場合、それがHTMLファイルのまま(つまりファイルの拡張子が .html)ではPHPが実行されません。PHPを実行させるにはファイルの拡張子を .php にする必要があります。
文の終わりには ;(セミコロン)を入れる
行や命令文の終わりには ;(セミコロン)を記述します。セミコロンがあれば、そこが行や命令文の終わりを表しているということです。また、セミコロンの入れ忘れはエラーの原因となります。
<?php
echo "Hello、";
echo "PHP8。";
?>
これら命令を、次のように1行で書いてしまっても同じ表示内容になります。1つの命令文の終わりにセミコロンがあるので文の区切りができます。
<?php
echo "Hello、"; echo "PHP8。";
?>
改行してもしなくても、全く同じ形で「Hello、PHP8。」と表示されます。つまり改行は無視されているということです。
ここで、改行や空白、空白行の扱いについて説明しておきます。
空白と改行の扱い
連続した空白は1個の空白と見なします。コードを見やすくする為に空白をいくつか続けても、1個の空白と同じ扱いになるということです。
空白行は無視されます。また、文の区切りにはセミコロンを入れますが、セミコロンの直後でする改行は、セミコロンが文の区切りになっている為に無視されます。
ここでの「無視」とは、無いものと見なされ、プログラム上で何の影響も与えないことを言っています。
これらのことから、コードの見通しを良くする為に空白や空白行、改行を入れながらプログラミングしていくことになります。
コメントアウトの仕方
PHPコードの中で、所々でコードの説明文を添えておきたい場合があります。決められた記号を記述することでその部分はコメント化され、動作に影響しない部分となります。このようにコメント化することを「コメントアウトする」という言い方をします。
開発の中で、一時的に動作しないようにしたい部分も出てきますが、そんな時も、その部分をコメントアウトします。
1行だけコメント文にするには # あるいは //(スラッシュを2個)を使います。コメントにしたい部分の先頭に # か // を付ければ、その行の、 #(または //)以降がコメント文とされます。
<?php
# この行はコメント文なので処理に関係しません
echo "こんにちは、"; # この行のここから後ろはコメント文です
# この行はコメント文です
echo "ありがとう。"; # ここからコメント文です
?>
複数行をコメントアウトする
複数行をまとめてコメントアウトする場合は /* と */ で囲みます。
<?php
echo "こんにちは、";
/*
この区間はコメントです。
echo "ありがとう。";
*/
?>
echo を使って「こんにちは、」と「ありがとう。」を出力していますが、「ありがとう。」側の echo 文はコメントアウトしているので表示されません。
まとめ
PHPのコードは、直接HTMLの中に記述することができます。その際PHPコードの部分は <?php と ?> で囲みます。またPHPを記述したファイルは、拡張子を .php にします。
命令文といった文の終わりには ;(セミコロン)を付ける必要があります。
コードの見通しを良くする為に空白や改行を入れますが、連続した複数の空白は1個の空白とみなします。また空白行は無視されます。
文の終わりにはセミコロンを付けて、その直後で改行するのが一般的ですが、セミコロン直後の改行は無視されます。